おそらく、日本で1・2番目に有名であろう雑草「カタバミ」。漢字で書くと「方波見」です。私はまだ出会ったことがありませんが、方波見さんという苗字の人もいるみたいですね。
いまや繁殖力が強すぎる雑草として忌み嫌われる存在ですが、子孫繁栄の象徴として戦国大名の家紋に使われていたりと謎の多い植物です。
日本全国どこでも見かけるカタバミですが、私の家の庭にももれなくびっしりはびこっています。先日、そんな見慣れたカタバミとはちょっと違うカタバミを庭で発見したんです。
花が大きい、葉に黒斑点のあるカタバミを発見!
庭の雑草むしりをしようかなと思っていたら、見慣れないカタバミを発見しました。こちらです。
葉っぱはカタバミですが、黄色い花が普通のカタバミより明らかに大きい…!それに、よく見たら葉に黒い斑点模様があります。いい角度で写真が撮れなかったのでわかりづらいかもしれません。
庭に生えていた一般的なカタバミの花と比較してみるとわかりますが、こんなに花の大きさが違います。花茎が長く花も大きいので重いのか、ちょっと倒れちゃってますね。
ちなみに、後ろのピンクの花は、庭で爆増中の「ベニカタバミ」のものです。
庭で発見したことのあるカタバミは、①一般的なカタバミ②ウスアカカタバミ(葉が緑と紫を混ぜたような絶妙な色をしている)③イモカタバミ(塊茎で増え、花がピンクで結構かわいい)④ベニカタバミ(葉がカタバミと比べて肉厚・光沢ありで、花は濃いピンク色)です。
どれにも当てはまらないカタバミだったので、「これはもはや新種では…!?」と思いワクワクしていたのですが…。
調べたら、「オオキバナカタバミ」という外来種だった
早速、気になってインターネットで調べてみたら、「オオキバナカタバミ」だっとことが判明…。南アフリカ原産の外来種でした。
オオキバナカタバミという名前…「大きい黄色い花のカタバミ」って、そのままやないかい!
もともと、園芸品種として持ち込まれたものが定着した帰化植物です。花がきれいなので、人気があったんですかね。
鱗茎(りんけい・タマネギなどが該当する根の一種)で、どんどん増えていくらしいです。まだ、こんな小さな株ですが来年の春には、一面オオキバナカタバミになっていたりして…。
根を食用としている、みたいな紹介をされている人もいたのですが、本当に食べれるのだろうか…。私は怖いのでやめておきます。
そんなに珍しくない?オオキバナカタバミ
私は初めてオオキバナカタバミを見かけたので、新種ではないにしろ結構レアな雑草だったりして…なんて思っていたのですが。
ところが、ネットでもけっこう情報を見かけるし、先日ある場所の庭先でオオキバナカタバミが咲いているのを見かけました。そんな珍しい植物ではなかったのか!と、ちょっと残念な気持ちに。
図鑑でも見たことがなかったのに!!(笑)
絶滅危惧種のカタバミ
オオキバナカタバミは、残念ながら珍しい植物ではありませんでしたが、先日「筑波実験植物園」で開催されていた「琉球の植物」展で、絶滅危惧種のカタバミが展示されていました。
筑波実験植物園について、アクセス方法などはこちらでご紹介しているので、参考にしてみてください。
関連記事:筑波実験植物園の行き方【つくばデートにもおすすめ】
アマミカタバミ
奄美大島に生息する「アマミカタバミ」というカタバミ科の植物です。普段よく見かけるカタバミと葉や花の形がそっくりですが、全体的に一回り小ぶりでかわいらしい姿でした。
絶滅危惧種のなかでも、「絶滅危惧IA類」(ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種)なんだそうです。
奄美大島のたった1つの河川にのみ生育しているそうですよ。近い種はなぜか近隣地域にはなく、オーストラリアに分布すると考えられている、と説明がありました。謎の多い植物ですね。
あんなに生命力の強いカタバミ科の植物なのに、絶滅危惧種!?とちょっとびっくりしてしまいました。カタバミのように種子繁殖できないのか、渓流沿いに生息しているので種がはじけても水に流されて定着しづらいのか…謎は深まるばかり。
同じカタバミ科でも、かたやしつこい雑草として駆除対象となり、かたや絶滅危惧種に分類され、なんだか不思議です。
いつか、野生のアマミカタバミを見てみたいものです。
まとめ
こちらは、庭のカタバミ。絶滅危惧種でも新種でもない、どこにでも生えている何の変哲もないカタバミですが、なんだかんだかわいい!
話が脱線してしまいましたが、庭のオオキバナカタバミは、黄色い花がきれいなので、抜かずに様子を見るか、庭を侵食されないうちに駆除しておくか迷い中で…。
とりあえず、爆増しなさそうだったら観察用にとっておこうかな。
雑草のお勉強にはこちらの本がおすすめ!写真が豊富でわかりやすいですよ。