お気に入りのチューリップ、来年も咲かせたいですよね。花が終わったあと球根を掘り上げて正しい方法で保存すれば、また来年もお花を楽しむことができるんですよ。
今回は、チューリップの球根を掘り上げる方法と最適なタイミング・時期・保存方法を詳しくご紹介します。
ちょっと難しそう、手間がかかるんじゃないの?と思う人も大丈夫。手順さえ覚えてしまえば簡単にできます!
なぜ球根を掘り上げる必要があるの?
チューリップの球根は、植えっぱなしでも毎年咲き続けるものもありますよね。特に原種に近いものや、丈夫な品種は植えっぱなしでも毎年花をつける傾向にあるようです。
しかし、多くのチューリップは、植えっぱなしだと、翌年は葉だけ出て花が咲かない状態になります。また、地中で球根が腐ってしまったり、虫の被害に遭って球根がダメになってしまいます。
花壇を掘り起こして知らないうちに球根がどこかに行ってしまっていた…という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
そうしたトラブルを回避して、来年も確実に花を咲かせるためには球根を掘り上げて、正しく保存しておく必要があるんですね。
球根を掘り上げることで得られる3つのメリット
以上をふまえ、チューリップの球根を一度掘り上げることの主なメリットは、以下の3つと言えるでしょう。
- 翌年も立派な花が咲きやすくなる
- 花壇のレイアウトを変更できる
- 球根を病気や虫から守れる
球根を植えっぱなしにせず、掘り上げる一手間で、このようなメリットが得られます。
特に、翌年も確実に花を咲かせたい大切な球根なら、絶対に掘り上げるようにしましょう。
チューリップの球根はいつ掘り上げる?
球根を掘り上げる時期は、5月〜6月前半です。
とはいえ、その年の気候や地域によって差も出ると思います。
見た目でわかる球根を掘り上げるのに最適なタイミングは、地上部の葉が枯れて黄色くなった時です。
花が咲いている最中や、茎・葉が緑色で元気なうちは、球根を掘り上げるには早すぎます。
葉がこのくらい枯れたころがベストです。
花が咲き終わったら、まず茎ごと花を切り取っておきます。その後、残った葉が光合成をして、地中の球根に養分を与えてくれるのです。
翌年も花を咲かすための養分を蓄えて太っていきます。花が終わったあと、茎を切るタイミングについては別記事で紹介しているので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
チューリップの開花期は3月〜4月ですが、地域や品種によって開花にバラつきがありますよね。実際に、首都圏の我が家の庭でも、植えた場所や品種によっていつも2週間くらい開花に差が出ます。
何月何日に掘り上げる!と目安の時期を見つけるのは難しいので、株ごとのタイミングを見極めて掘り上げましょう。
チューリップに与えるお礼肥について
チューリップの球根を太らせるため、花が終わったらお礼肥を与える人も多いようです。私は、花壇植えのチューリップには、お礼肥は全くやっていません…。何もあげなくても、そこそこ立派な球根になるし、翌年も花が咲くから(笑)!
ただこれだけの理由ですが、もちろん、品種や環境によってはこの限りではないかと。
お礼肥を与えることで、より立派な球根になると思いますが、量や時期を間違えると、逆に球根が腐ったりカビたりする可能性もあります。
失敗したら嫌なので、花壇植えのチューリップは花が終わったら、葉が枯れるまで放置です。
一方、プランターの場合、お礼肥をあげないと球根が大きくなりづらいです。
チューリップのお礼肥には液体肥料を与えています。
チューリップの球根の掘り上げ方
さて、ようやく葉が枯れてきたら掘り上げます。
用意するものはこちら。
- スコップ
- 皿
- 排水口ネット
- 軍手(必要なら)
排水口ネットは球根を保存しておくのに使います。
スコップで球根を掘り上げる
スコップで周りから掘り上げて行きます。この時、球根を傷つけないように気をつけましょう。土が柔らかい場合は手で掘り上げたほうがいいと思います。
球根を分けて、葉・根・表面の古い皮を取り除く
掘り上げた球根はこんな風に親の球根に子ども球根がくっついています。これを手で分けてください。あまりにも小さなものは、花が咲く可能性が低いので捨ててしまってもよいです。迷ったときは取っておいて、庭の隅などに実験的に植えてもいいかもしれません。
分けた球根に付いている、葉・根・古い皮は全て丁寧に取り除いてください。葉と根は、根元の部分をひねると簡単に取れます。
皮むきは少々根気がいる球根もありますが、古い皮はカビの原因になる可能性もあるので、しっかり取りましょう!なんだかニンニクの皮むきみたいですが、食べないでくださいね…。
水洗いしてきれいにする
葉・根・古い皮を取り除いた球根は、水洗いで泥を落としてきれいにします。お皿などを使うと洗いやすいですよ。
土を残しておくのがダメというわけではないのですが、カビの原因になる可能性もあるので洗っておいたほうが安心。物置や室内で保管するときに泥がついたままだと気になるというのもありますし。
洗った球根は、こんな風に真っ白できれいな状態になります!
チューリップの球根の保存方法
ここまで来たらあともう一歩!
きれいに水洗いした球根の保存方法をみていきましょう。まず、水気はティッシュやキッチンペーパーでしっかりとふき取ってください。水気が残っているとカビが生えやすくなります。
保存には排水口ネットが便利
水気をふき取ったら、排水口ネットに色・サイズ別に分けて入れます。通気性のよい袋やネットなら何でもよいのですが、排水口ネットは家に必ずあって安価で使いやすいことから愛用しています。おすすめですよ!
ネットに入れたら、ふせんやメモの切れ端に「掘り上げた日・花色・サイズ」などを記入してくっつけておきましょう。私は、ふせんをホッチキスで止めています。掘り上げた日を書き留めておくと、来年以降の参考にもなります。
ネットに入れた球根は、風通しのよい日陰で乾燥させて保存します。カビが怖いので、できればどこかにつるしておけるといいです。おすすめは、ハンガーに洗濯ばさみで止めてどこかにつるす方法。しっかり乾燥してくると、表面の皮が茶色くなってきますよ。
こうして、植え付ける秋までカビに気を付けて保存しておきます。10~11月になったらまた植え付けて、翌春もチューリップのお花を楽しみましょう♪