庭や空き地でこんな花を見かけたことがないでしょうか?
「ネジバナ(捩花)」という小型の雑草・野草です。別名モジズリともいいます。
このネジバナは、どこにでも生える雑草として扱われる一方、園芸用に山野草として販売されてもいます。また、雑草なのに分類はラン科と、謎の多い植物なんです!
私の家の庭にも生えてきたので、ネジバナの画像や生態、花言葉などをご紹介します。
ネジバナとは?
ネジバナは、ラン科ネジバナ属の多年草です。よく、芝生・空き地・植木鉢の端っこなどで見かけます。
花が咲くのは6~7月と9~10月。庭の芝生に生えてきたネジバナは6月に、多肉寄せ植え鉢に生えてきたネジバナは7月下旬に花が咲きました。写真は、多肉寄せ植えにひょっこり生えてきたネジバナ。今年初めて見たので1年生です。
近い場所でも環境によって開花時期がだいぶズレるのですね。
草丈は15~30㎝です。ネジバナという名前の通り、ネジネジとらせん状に巻いた花序が何だか芸術的なんです…!
このねじれ具合は、株によってかなり差があるみたいですよ。ネットで検索した画像と見比べると、うちの庭のネジバナはねじれ具合が甘いようです(笑)花数も少ない!
360℃ぐるっと花が付いているので、どの角度から見ても花を観賞できるのが楽しい!ピンク色の花は、5㎜ほどと小さいので一つだと見つけづらいですが、集合していると結構目につきます。
私は、1本でニョキっと生えている単体のネジバナしか見たことが無いです。ネジバナ群生の写真を見たらルピナスの群生のようできれいでした!いつか見たい…
ネジバナの葉は、先端がとがった細長い形をしています。葉っぱだけの時は、その他の雑草と見分けがつきづらいので、知らないうちに抜いてしまっているかもしれません。
芝生の中に咲いているのは、人間に抜かれなかった生き残りのネジバナです。
ネジバナの名前の由来
ネジバナ(捩花)は、花序がねじれていることからそう呼ばれるようになったのでしょう。ネジリバナやネジレバナともいいます。
また、学名は「スピランセス(Spiranthes)」。これは、ギリシャ語の「speira(らせん)+anthos(花)」が由来です。
ネジバナの花言葉
ネジバナの花言葉は、「思慕」。
この由来は、万葉集のなかの一首にあるといわれています。
大意は、「あなたと逢うことがなかったならば、私はこのように恋に苦しむことはなかっただろうに」です。恋の歌ですね。
この「ねつこぐさ」が、ネジバナと推測されます。ただし、オキナグサという説もあるので、実際のところはわかりませんが、どちらにせよ古風で素敵な由来を持った花言葉です!
ネジバナを育てる
雑草・野草として認識されているネジバナですが、園芸用としても人気があるんですよ。
控えめで小さな花や、ねじれた花序のフォルムがとてもかわいいので、育てたい!と思う気持ちも良くわかります。
そして、ネジバナは雑草として扱われていますが、繁殖力旺盛であっという間に増殖!というイメージはありません。気づいたら他の雑草や芝に侵食されていたり、弱って枯れてしまっていたり…。
品種によるかもしれませんが、栽培するのも超簡単というわけではないようです。
毎年、放っておいても庭で花を咲かせているネジバナですが、今年は種を採って育ててみようかなと考えています。何より、単体ではなく群生のネジバナを見てみたいんです!
通販でもネジバナの苗は購入できます。結構いい値段する…!
白い花を咲かせるネジバナも発見。
まとめ
ある時は雑草、ある時は園芸用として楽しむ山野草。その形もふくめ、不思議な植物ネジバナをご紹介しました。
万葉集に詠まれた(かもしれない)花でもあります。ネジバナの群生、いつか見てみたいな!