大事に育てたチューリップ、朝起きて見てみると…。
「あれ?葉や花に大きな穴があいている!」
そんなチューリップの虫食いは、ヨトウムシ(夜盗虫)の被害である可能性が高いです。
花や野菜が大好物なヨトウムシの発見方法、対策・駆除について知って、大切なチューリップを守りましょう!
ヨトウムシ(夜盗虫)とは?
ヨトウムシは、ヨトウガという蛾の幼虫のこと。
枯れ葉色のボディで、成長すると5㎝ほどになる大型のイモムシです。毛はありません。
夜盗虫という名が付いたのは、主に夜間に活動するから。発見しにくいのが厄介なんです…。
葉や花をすごい勢いで食べて、あっという間に穴だらけにしてしまいます。4~11月が主な発生時期です。
ヨトウムシが付きやすい代表的な植物はこちら。
- キャベツ
- 白菜
- ブロッコリー
- 大根
- ほうれん草
- バラ
- キク
- ゼラニウム
- プリムラ
- パンジー
なかでも、白菜やキャベツが好きな害虫として知られていますが、やつらはチューリップもよく食べます!(笑)
チューリップの花や葉がボロボロになっていたら、周りにヨトウムシのフン(緑~茶、大きめ)がないか探してみてください。
花を食べられたチューリップの葉の根元に、フンがありました。ヨトウムシのフンは、結構大きめで水っぽいです。
ヨトウムシによるチューリップの被害(花)
早速、ヨトウムシに食べられてしまったチューリップの花を見てみましょう。
花の3分の1ほどを食べられてしまった赤いチューリップ。
虫に食べられていない同品種のチューリップ。比べると、いかにたくさんムシャられてしまったかお分かりいただけると思います。
ヨトウムシによるチューリップの被害(葉)
ヨトウムシは、チューリップの花のみならず、葉も食べます!(怒)
ぽっかり大穴があき、葉先もかじられています。チューリップの葉は肉厚で、キャベツや白菜と同じ感覚で食べてしまうのでしょうか?
他のチューリップの葉にも、ぽつりぽつりと虫食い穴が。
ヨトウムシの予防・駆除など対策方法
チューリップの花の中に入って、のんびりご飯を食べているヨトウムシ。
夜に活動することが多いヨトウムシですが、たまに白昼堂々と花をむしゃしゃしていることもあります。
見つけたら即座につまみあげてチューリップを守りましょう!
ヨトウムシを事前に予防しておくには、球根植え付け時または芽が出てきたころに、オルトラン粒剤など、ヨトウムシに効果的な浸透移行性の薬剤をチューリップの周りにまいておきます。
アブラムシ・カイガラムシなど、他の害虫予防にも効果的な薬なので、まいておいて損はないです。
水で薄めて散布する、乳剤タイプの農薬もあります。ケムシに効果的なものを選びましょう!
まとめ
秋に球根を植え付けて待つこと数カ月…。やっと花開いたチューリップがボロボロになってしまったらショックですよね。
大食漢のヨトウムシは、下手したら花を丸ごと食べてしまうかもしれません。こまめな観察や、適切な薬剤散布でチューリップを守ってあげましょう!
ヨトウムシをはじめとした害虫の生態や予防・駆除方法について知るには、こちらの本がおすすめです。
植物の病害虫についてはさまざまな本が出版されていますが、個人的にはこれが最もわかりやすいと思っています!
被害状況の写真や、虫の卵・幼体・成虫など写真が豊富だからです。また、著者の草間祐輔氏が住友化学園芸に勤めていることもあって、効果のある具体的な薬剤や使い方も網羅されています。
ガーデニングをやるなら、1冊持っていて損はないと思いますよ!