早春に咲き、いち早く春を知らせてくれる花「スイセン(水仙)」。
ラッパ型の花がかわいいスイセンは、一度植え付ければ毎年毎年咲く、お財布に優しい球根花です。肥料をあげなくても元気に育ち、お金も手間もかかりません!植えっぱなしで毎年咲きます◎
ですが、来年もスイセンの花を咲かせるには、花が咲き終わった後に正しい手入れをしてあげる必要があるのです。
この記事ではスイセンの花後の管理方法を写真で解説していきます。
翌年はもっと元気に咲いてくれるよう、今のうちにしっかりお手入れしてあげましょう!
スイセン(水仙)とは?
スイセン(水仙)は、ヒガンバナ科の球根花。学名は「Narcissus」(ナルシサス)です。
秋に球根を植えると、翌春に花を咲かせます。2~3月が開花時期で、同じ秋植え球根であるチューリップやラナンキュラスより、一足早く咲きます。
放っておくと、増えすぎて困ってしまうほど生命力が強いです!誰も管理していなさそうな空き地や公園の隅っこで咲いているスイセンもよく見かけるくらい。
花壇植えなら水やりや施肥もする必要がなく、ほぼ雑草と言ってもいいくらいの逞しいお花です。手抜きガーデナーにぴったりと言えるでしょう。
花姿が美しいスイセンですが、実は花・葉・球根すべてに毒を持っているんですす…。スイセンの毒性については以下の記事でまとめてみました。
間違えて食べないよう、注意したいところですね。
スイセンは、種類が多いのも特徴です。うちの庭だけでも、3~4種類のスイセンが咲きます。
写真は、色鮮やかな黄色い花を咲かせる「キバナスイセン」です。
コストコで買った球根からは、オレンジ色のスイセンが咲きました。
豪華な八重咲きのスイセンも。
スイセンの花後の手入れ方法
ここからは、スイセンの花が終わったあとの手入れ方法を解説していきます。
一度植えたら何年も花を楽しめるのがスイセンのお得ポイントです!しっかりお手入れして咲かせてあげましょう♪
1.花が枯れたら茎ごとカット
まず、スイセンの花が枯れたら花茎を根元からカットします。
枯れた花をそのままにしておくと、見苦しいうえに、種が出来てしまい株のエネルギーを消費するからです。
花がらが全て落ちた状態です。もっと早く、花が若干萎れてきたかなくらいの時にカットしてしまっても大丈夫です。
根元からサクッと切りました。
ただ、ここまで紹介しておいてなんですが、この作業は、ぶっちゃけやってもやらなくても良いと思います…。
種ができると来年の花が減る可能性があるものの、我が家のスイセンは、花がら摘みをサボっても、翌年も元気に花を咲かせています。
株が大きくて花茎の数が多いと、結構面倒くさい作業だったりもするのです(笑)
スイセンは種が出来ても、来年の開花には大きな影響がないのでしょう。よく考えたら、空き地のスイセンは誰も手入れしていないはずですもんね。
ただし、花がらが見苦しくて気になるなら、早めにカットしておくのがおすすめです。花がらだけ手で摘み取ってもいいかも。
【重要ポイント】葉は枯れるまで切り取らない
花茎をカットしたら、残るは葉だけの状態。
ここが大切なポイントなのですが、葉は完全に枯れるまで切り取らないでください!
「もう花もないし、葉っぱが邪魔だから切っちゃうか~」といきたいところですが、葉がなくなると光合成が出来ないので、翌年開花するためのエネルギーを球根に蓄えられなくなるのです。
つまり、花が少なくなったり、咲かなくなったりする可能性があります。
6月ごろまでスイセンの葉はそのままにしておき、根元まで枯れた時点でカットするようにしましょう。
残った葉が見苦しい時はビニタイでまとめる
来年もスイセンを咲かせるために、葉は枯れるまで残しておかなければいけませんが、弱った葉は徐々に見苦しくなってきます。
だらんと広がっていきます。「あー、花を咲かせ終わって疲れたよ~」というスイセンのぼやき声が聞こえてきそうな状態です。
夏の花が花壇を彩りはじめたのに、スイセンの葉が邪魔している…という残念な事態になってしまいます。
葉の見苦しさが気になるときは、ビニタイなどで葉を束にまとめておくとスッキリします。隣家にもはみ出しません。
葉が長い場合は2~3カ所まとめると広がりも気にならなくなりますよ!
ビニタイをねじってまとめるだけなので、10秒で完了!もっとおしゃれ感を出したい方は、麻紐で束ねてあげてもいいかもしれませんね。
また、ネットで調べたところ、葉を三つ編みする方法もあるそうです。難しそうなので私はやりませんが…。
2.葉が枯れたら根元から切る
スイセンの花が咲き終わったあと、葉が黄色く枯れきったら役目を終えた合図です。
写真は6月上旬のようす。枯れた葉は病害虫の住処となりやすいため、できれば梅雨入り前にカットしておきたいところ。
8割ほど枯れたら切ってしまっていいと思います。
スイセンの葉を根元から切ったようす。すっきりしました!球根のすき間からドクダミが出てきていますね(笑)
球根ごと掘り返すのではなく、葉の根元からハサミでばっさりとカットします。完全に枯れた葉は手で軽く引っ張っても抜けます。
球根を株分け(分球)するなら、このタイミングがベストです。
球根は掘り上げても、植えっぱなしでもOK
スイセンの球根は、植えっぱなしでも高確率で来年も花を付けます。球根の掘り上げ・保存は結構な手間になるので、そのままにしておいても大丈夫。
ただし、別の場所に移植したいときや、株を小さくしたいときは、枯れた葉をカットするタイミングで球根を掘り上げておきます。
鉢植えで球根がめいっぱい増えてしまった場合も、ボリュームを調整するために一度掘り上げるのがおすすめです。
まとめ
スイセンは、美しいのに手間いらずで大好きな植物です。
基本的には放っておいても毎年咲くお花ですが、花後の葉の処理だけはちょっと気を使ってあげる必要があります!
葉にたっぷり光合成させて、毎年毎年花を咲かせましょう♪