植物好きなら一度は訪れたい、茨城県つくば市にある筑波実験植物園。日本と世界のさまざまな珍しい植物がたくさん展示されています。
園内は自然たっぷりで落ち着いた雰囲気なので、散歩やデートにもおすすめのスポットですよ。見た目がユニークな植物も多く、面白い写真が撮れること間違いなし。
今回は、筑波実験植物園の行き方と楽しみ方をお伝えしていきます!
筑波実験植物園とは
筑波実験植物園は、国立科学博物館が植物研究を推進するため、つくば市に設置した植物園。保全・研究対象となる貴重な植物たちを、一般公開しているんです。見たこともないようなユニークな植物や、絶滅危惧種の植物を間近で観賞することができますよ。
園内は屋外展示と温室展示に分かれています。屋外展示は、常緑広葉樹林・温帯性針葉樹林・山地草原・水生植物など、植物が自生するエリア別に構成。うっそうと茂った森から、開けた草原エリアや水辺もあって、世界の自然風景のミニチュアという感じです。ちょっとした散歩やウォーキングにちょうどいい広さだと感じました。
温室は、サバンナ温室・熱帯雨林温室・熱帯資源植物温室・水生植物温室・絶滅危惧植物温室の5つ。世界各国の珍奇植物がぎっしり詰まった温室です。特に、サバンナ温室や熱帯雨林温室はかなり規模も大きく見ごたえがあるので、植物園を訪れたら見逃せないスポットです。
屋外・温室ともに、平日に訪れた際はほとんど混雑しておらず、ゆっくり回ることができました。特に、屋外展示は大きな公園のような雰囲気で、とても静かですよ。あまり植物に興味がなくても、散歩やデートを楽しめるスポットだと思います!
所要時間は、ゆっくり回って3~4時間
14万㎡の筑波実験植物園。植物を観察したり写真を取りながらゆっくり園全体を回ると、3~4時間くらいかかりました。
興味のあるエリアだけ見る、散歩がてらサッと見て回るだけなら、1時間あれば十分だと思います。
開園時間・入館料など
筑波実験植物園の開園時間は、9時~16時30分(入園16時まで)となっています。ただし、企画展などを開催している期間中は開園時間が変更となる場合があるので、注意が必要です。
休園日は、毎週月曜日(祝日・休日の場合は開園)・祝日の翌日(土日除く)・年末年始など。公式ホームページなどでチェックしておくと安心ですよ。
入園料はこちら。
一般・大学生:310円
小・中・高校生:無料
20人以上の団体:250円
リピーターズパス:1500円
みどりのパス:900円
良心的な入園料が嬉しいですね!年間パスポートのリピーターズパス・みどりのパスは、季節ごとに植物園を訪れたいという人にはとてもお得なパスです。リピーターズパスは、上野の本館常設展(入館料620円)や付属自然教育園も利用できます。
初めてみる植物がたくさん!
5月中旬の植物園の様子です。屋外と温室に分けて一部をご紹介します。
屋外
シダ類。いつも見慣れたシダですが、こんなにたくさんの種類があるんだな…。
園内中央付近にある沼・湿地エリアでは、水生植物の姿を目にすることができます。ウシガエルが鳴いていました。
日本特産の植物、サンショウバラ。葉がサンショウにそっくりなので、この名が付きました。案内板によると、バラの仲間のなかでは世界一大きい幹になるそう!優しいピンク色の花は、朝開くと夜には散ってしまいます。
コマクサやクロユリなど、山野草の展示エリア。山地を再現した展示スペースになっています。
絶滅危惧種に指定されているエゾウスユキソウ。
駐車場の周りにあったアメリカシャクナゲ。
小川もありました。
アヤメなどが両脇に生えた小道。
オクトリカブトもありました…。有毒植物なので手を触れないでという注意書きがされています。
林の中には、こんな観測機器が。気温・降水量やバイオエアロゾル(きのこの胞子など生物由来の微粒子)などを観測しているのだそうです。こちらの機械を見つけても、触ったらダメですよ!
小休憩できそうな東屋。
バラ園もあります。
温室
水生植物温室です。熱帯を再現した池のなかには、水草など水辺の植物と魚が。
サバンナ温室には、ありとあらゆるサボテンがありました。SNS映えする写真を撮れそう。
オーストラリアに自生するバンクシア。
ユーフォルビア・ユニスピナ。こんな大きなものは初めて見ました。
カカオの実。
アカバナナの実。料理用の酸味の強いバナナだそうです。かなり背が高い木でした。ほかにサンジャクバナナなどもありました。
バニラビーンズ。手で触れて、臭いを嗅げるようになっていましたよ。
八重山諸島の固有種、ヤエヤマヤシのちっちゃな実生です。
写真は終わりかけの花ですが、ヒスイカズラの花も観賞できますよ。
温室を外から見るとこんな感じ。
研修展示館では、培養装置なども展示されています。
筑波実験植物園の楽しみ方
ほんの一部ですが、筑波実験植物園の様子をご紹介しました。雰囲気を感じていただけたでしょうか?ここからは、おすすめの楽しみ方をお伝えしていきます。
受付で見ごろの植物情報をゲットしよう
広い園内にはたくさんの植物があり、どれを観賞しようか迷ってしまうこともあると思います。そんなときに便利なのが、受付でもらえる「みごろの植物」というマップ。1週間ごとにちょうど見ごろを迎える植物をまとめてくれています。
屋外・温室に分けて、おすすめの植物と展示場所が記載されているのでとても見やすいです。掲載されている植物は、どれも満開だったり実を付けていたり華やかな姿を楽しめました。効率的に園内を回りたい人にはベストなマップですよ!
注意!食事は園外がおすすめ
筑波実験植物園の園内には、食事をとれるレストランや売店はありません!飲み物の自動販売機しかないので、おやつ・軽食などは持ち込みましょう。
また、一部エリアを除き園内は飲食禁止。飲食が可能なエリアには、イスとテーブルの休憩スペースが用意されています。お弁当を持ち込んでピクニック気分で食べるのもよいかもしれません。
とはいえ、植物園周辺には飲食店がけっこうあるので、食事は外で取るのがおすすめです。目の前には吉野家・インドカレー屋が、徒歩2~3分の距離にはファミレスがありました。写真は、エルトリートつくば学園店のランチです。
受付でチケットにスタンプを押してもらえば、植物園に再入場もできます。
企画展やイベントも楽しめる
常設展のほか、季節ごとにクレマチス・蘭・さくらそう・きのこなど企画展が催されています。普段なかなか目にすることのできないレア品種も展示されるので、ぜひ訪れてみてください。
以下の記事では、5月に特別公開されるクレマチス園の様子を紹介しているので、興味があれば参考にしてみてください。
また、第2土曜日に実施する天体観測・各種セミナーやイベントも随時開催されています。事前予約制のものもあります。
お土産が買えるショップも忘れないで。花も買えます
教育棟には、植物関連のグッズや国立科学博物館のグッズが購入できるショップが併設されています。季節のお花が販売されていることもあるので、来園の記念にぜひチェックしてみましょう。
筑波実験植物園の行き方
アクセス方法は、車と電車・バスの2通り。
車で行く
最寄りの高速ICは、常磐自動車道の桜土浦から約8㎞、圏央道のつくば中央から約7㎞です。
駐車料金は無料。平面・立体で約120台の駐車スペースがあります。
電車・バスで行く
最寄り駅は、つくばエクスプレス線のつくば駅。つくば駅からバス利用が便利です。タクシーだと5分ほどかかります。
・つくバス北部シャトル(3番乗り場)→ 「天久保(筑波実験植物園)」から徒歩3分(片道約5分、200円)
・テクノパーク大穂行き(5番乗り場)→「筑波実験植物園前」から徒歩3分(片道約5分、170円)
・筑波大学循環左回りコース(6番乗り場)→「天久保2丁目」から徒歩10分(片道約6分、170円)
・つくばサイエンスツアーバス(※土日祝日のみ運行,500円)北回り→「つくば植物園」
まとめ
筑波実験植物園に行ってみて、「こんなにたくさんの植物が世界には存在しているんだ…」と改めて実感しました。
園内は狭すぎず、広すぎずちょうどいい面積で、散歩や森林浴・デートにもぴったりな植物園です。つくばエクスプレス線を利用すれば都心からのアクセスもよいので、ぜひお休みの日に足を延ばしてみてください。