東京・葛飾区の堀切菖蒲園。都内随一の花菖蒲(ハナショウブ)園です。
京成本線の堀切菖蒲園駅から徒歩約5分ほどの場所にあり、約200種6000株のハナショウブを間近で楽しむことができます。
6000株が咲き誇る様子はかなり見ごたえのある菖蒲園ですが、なんと入場料は無料!都心から気軽に行けるので、ぜひとも訪れてみたいですよね。
先日、雨の堀切菖蒲園に行ってきました。見頃の時期・開花状況・アクセス方法・雨でも楽しめるか?などを今回はご紹介します。
江戸時代から明治初期にかけて、堀切の周辺には菖蒲園が5つあったそう。ハナショウブの群生を観賞するのが、江戸っ子たちの楽しみだったようです。
そのなかで、戦後復旧されて唯一今も残っているのが堀切菖蒲園なんです!江戸っ子になった気分でハナショウブ観賞に出かけてみてはいかがでしょうか。
堀切菖蒲園の見頃・開花状況
堀切菖蒲園のハナショウブの見頃は、6月上旬~中旬ごろ。ちょうど花の見頃の時期にあわせて、葛飾菖蒲祭りが開催され、堀切菖蒲園周辺は盛り上がりをみせます。
葛飾区公式HPの堀切菖蒲園についての案内をみると、2019年の1番花は5月17日に咲いたようです。
葛飾区公式HPでは、堀切菖蒲園の最新の開花情報が随時紹介されているので、そちらを参考にしてみてください。
こちらは、2019年6月7日の堀切菖蒲園の開花状況です。これを満開と言わず、何を満開というのか!というくらい、見事にハナショウブたちが咲き誇っています。
ほぼ満開状態の美しいハナショウブを観賞できましたが、ほんの一部(確認できたなかで数株程度)ですが、まだ開花していないつぼみのままの株もありました。晩生品種でしょうか。
堀切菖蒲園へのアクセス方法
堀切菖蒲園の地図はこちら。
電車で行くなら
堀切菖蒲園へ電車でアクセスする場合、最寄駅は京成電鉄「堀切菖蒲園駅」で駅から徒歩5~10分ほど。東武スカイツリーライン「堀切駅」からも徒歩15~20分でアクセス可能です。
今回、行きは堀切菖蒲園駅から歩き、帰りは堀切駅まで歩きました。近いのは堀切菖蒲園駅ですが、堀切駅からも歩けないことはありません。堀切駅から向かう場合、荒川を横断する堀切橋を渡ることになるので、天気の悪い日や風の強い日はちょっと大変かもしれません。
堀切菖蒲園駅の改札口を出たところには堀切菖蒲祭りの案内があり、鉢植えのハナショウブが展示されていたりとお祭りムードが漂っています。
駅から堀切菖蒲園までの案内板も多いので、初めて行く人は堀切菖蒲園駅を利用するのがおすすめです。
こちらは堀切駅。東京23区とは思えない秘境感漂う駅です…。
車で行くなら
堀切菖蒲園には駐車場はありません!
ですが、ハナショウブの見頃時期および、通常時期の土・日・祝日は、近くの荒川河川敷内の堀切橋駐車広場を利用できます。利用料金は1回500円です。
利用可能時間などは、葛飾区公式HPを確認しておくと安心です。
堀切菖蒲園の入園料・開園時間など
堀切菖蒲園の入園料は無料です!
開園時間は9時~17時。ただし、ハナショウブのシーズンは8時~18時となるなど、開園時間が延長されます。
休館日は年末年始のみですが、園内にある軽食などとれる施設「静観亭」は月曜がお休みとなっています。
見頃を迎えた堀切菖蒲園の様子
6月上旬、花盛りの堀切菖蒲園の様子をご紹介します。見に行った日は強い雨が降っており、園内には人もまばらでした。
傘を差しながら歩きまわるのは大変でしたが、人が少なくてゆっくり観賞できたのは良かったし、雨に濡れたハナショウブもなかなか艶やかでした~!
梅雨時期に見頃を迎えるハナショウブは、雨の似合う花でもありますね。
この日は、ハナショウブを見ている間に奇跡的に雨があがって、だんだんと人も集まってきました。おかげで雨のしずくに濡れたハナショウブを心ゆくまで撮影できましたよ。
約8800㎡の園内は、株の年数ごとにエリアが分けられてハナショウブが展示されています。ところどころ小さな橋がかかっていたりして、手が届きそうなほど間近でハナショウブを観賞することができます。
いくらきれいだからといって、触ったり持ち帰ったりしたらダメですよ!!
堀切菖蒲園は、ハナショウブの高さや花色がとてもバランスよく植えられているので、遠景で群生を観賞するのも◎
園内マップです。1~14番まで、年数別に圃場が分けられていますね。
トイレが二カ所、屋根付きの休憩所も何カ所かあります。
このように、圃場ごとに解説があるのでとってもわかりやすいです~。1年目の株は、やはり小さめで初々しい感じがかわいい!
江戸系
「遊女の姿」
江戸古花です。江戸古花とは、江戸時代末期から東京の堀切を中心として栽培されてきた品種のことをいいます。
青紫色に入った白い筋が美しい!六英花(外花被が6枚)なので、たっぷりと見ごたえあるルックスです。名前が面白いですよね。
こちらも江戸古花の「夢野の鹿」。純白の花菖蒲です。夢野の鹿とは、夢野(今の神戸)に住んでいた、夫婦の鹿のことをいうそう。
江戸系の「鳴海絞り」です。絞り模様がすごくきれいで目立っていました。三英花ですね。
こちらは「桃児童」。薄ピンクがかわいらしい品種です。名前がユニーク!
葉に白い斑の入った「縞菖蒲」。江戸古花ですが、洋風の雰囲気があります。
菖翁花も!
菖翁(しょうおう)、松平定朝が作出した品種も見頃を迎えていました。松平定朝は、ハナショウブの育種改良のキーパーソンとなる人物で、84年の生涯で300以上の品種を作り出したそうです…!
菖翁花のなかでも有名な「宇宙(おおぞら)」は、残念ながらつぼみの状態でした…。
菖翁花の「蛇籠の波」です。六英花で見ごたえがあります。
肥後系
肥後系の「七彩の夢」。1967年に作出された品種のようです。花弁のふちどりがとてもきれいです。
こちらも肥後系「誰待花」。名前がすてきです!
長井古種
長井古種の「かすり乙女」です。
アヤメなどハナショウブ以外の植物も!
ハナショウブと見分けの付きづらい花として有名な、アヤメもありました。アヤメはもう花が終わってしまってのかな?
このほかにも、園内には藤棚やニワゼキショウなどハナショウブ以外の植物もあり、1年中花が楽しめるようになっていました。
花菖蒲番付!人気第1位は?
菖蒲まつり40周年を記念して、花菖蒲番付(ハナショウブの人気投票)が実施されていました。
1位の「春の海」と2位「水の光」がダントツ人気ですね!
上位にランクインした品種のなかにお気に入りはありましたか?
見事1位に選ばれた「春の海」。江戸系品種です。内花被(内側の小さな花弁)が直立しているので、立体感がありますね!
2位の「水の光」は、江戸古花です。この水の光、とってもきれいだなと思っていました。あまり見かけない薄いブルーが目立ってます。名前もぴったり。
まとめ
毎年6月上旬~中旬にかけて、色とりどりのハナショウブを楽しめる堀切菖蒲園。ハナショウブは雨の似合う花なので、天気が悪くても楽しめます。雨のしずくに濡れた花弁や葉がキラキラ光ってとてもきれいでした。
傘を差しながら回るのは少し大変かもしれませんが、雨の日は人も少なくゆっくり回れておすすめですよ!
江戸時代から存在していた品種を間近で見て、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わってみてはいかがでしょうか?