お祝いやギフトでもらうことも多い胡蝶蘭(コチョウラン)。花が咲き終わったら楽しみは終了と思って、捨ててしまっていませんか?
想いを込めて贈ってもらった胡蝶蘭、できるならもう一度咲かせたいはず。
温室などの特別な設備がなくても、ちょっとしたポイントをおさえて適切な管理をしてあげれば、胡蝶蘭はもう一度花を咲かせます!難しいことはありません!
実際に、お祝いでもらった胡蝶蘭を家で再度開花させたことのある私が、手入れ方法・水やり・置き場などのコツをお伝えしていきます。
胡蝶蘭(コチョウラン)とは?
胡蝶蘭は、東南アジア原産のラン科植物。着生ランの一種です。
結婚式や選挙の当選など、お祝いとして贈られるほか、葬儀などお悔やみのシーンでも使われる、日本人にはなじみ深いお花ですよね。なんと、年間500万鉢も出回っているんだとか!
花の形が蝶々のように見えることから胡蝶蘭と呼ばれるようになりました。学名の”Phalaenopsis”は、「蛾に似た花」という意味です。
胡蝶蘭の種類は?
胡蝶蘭にはさまざまな花色・サイズがあります。
本記事でご紹介しているのは、「白赤(赤リップ)」というカラーで、おめでたいシーンで贈られることが多い花だそうです。
もっと詳しい胡蝶蘭の種類については、こちらの、お祝いに華やかさをプラスする胡蝶蘭【HitoHana】 で詳しく紹介されていて、とても参考になりました。
色によって違う胡蝶蘭の花言葉
胡蝶蘭は、色によってそれぞれ違った花言葉があります。色に関わらず、全般の花言葉は「幸福が飛んでくる」や「純粋な愛」です。
花嫁をイメージさせることから結婚式にもぴったりな白い胡蝶蘭の花言葉は「清純」。
ロマンチックな雰囲気のあるピンクの胡蝶蘭の花言葉は「あなたを愛します」です。
胡蝶蘭の花をもう一度咲かせる方法とコツ
ここからは、花が咲き終わった胡蝶蘭を、家でもう一度咲かせる方法をご紹介します。
生産者の方がインターネットで発信している情報を見つつ、ほぼ自己流で育てましたが、2鉢ある胡蝶蘭がどちらも無事開花したので、参考にしていただける情報かと思います。
※趣味の園芸2020年3月号の胡蝶蘭特集によると、家庭では1つの花茎に対して4~5花付けば栽培に成功と言えるそうですが、育てた2鉢とも7つもの花が咲きました!
花が終わったら、下から数えて4~5節目の直上をカット
まず、胡蝶蘭の花が全て咲き終わったら、下から数えて4節目か5節目の上をカッターでスパっと切ります。
節は、白い皮のようなものが付いている部分です。茎はそこまでかたくないので軽い力で切ることができました。
根元のほうの節は、葉や水ゴケに埋もれていて見づらいので、数を間違えないよう注意が必要です。
5節目の直上でカットしたところ、4節目の上から花茎が出てきました。
他の枝も、すべて4節目のところから花茎が出たので法則があるのかな?念のため、5節目で切っておくと安心でしょう。
出たばかりの時の花茎の芽はこんな感じ。節からニョキニョキと顔を出してきました。
出た直後の芽はとても小さいので、よく観察していないと見逃してしまいそうです。
こんな感じで花茎が節から伸び、ツボミを付けていきます。
2週間に1回の水やりでOK。やりすぎ注意
水やりは、基本的に2週間に1回行っていました。
秋~翌春の間は2週間に1回ほどでしたが、夏場はもう少し頻度を増やしてもよいかも。水ゴケ表面の乾き具合によって判断します。
根腐れの原因になるので、間違っても毎日水をあげたりはしないでくださいね!
置き場はレースカーテン越しの日が当たる明るい窓辺
迷ってしまう置き場所ですが、直射日光がガンガン当たる場所だけは避けたいところ。胡蝶蘭の葉は、日光による葉焼けを起こしやすいからです。
私は、明るい南側の部屋の窓辺に置いて、レースカーテン越しの柔らかな日差しを当てていました。葉焼けや、日光不足による徒長などは起こらなかったので、ちょうどよい明るさだったのかと思います。
ちなみに、昼間も窓を開けることが少ない部屋なので、風の通りは無いに等しいと言ってよかったです。
室温は15℃を下回らないように。首都圏の2階では冷暖房なしの環境でも枯れず
首都圏にある我が家の胡蝶蘭置き場は、家の2階です。夏も冬もほとんど冷暖房を使わない部屋に置いておきました。
一般的に胡蝶蘭の栽培環境は、15℃を下回らないようにと言われています。
しかしながら、暖房を一切使わない寒い部屋でも無事冬越しに成功し、春に花を咲かせました。15℃以下になった日は確実にあると思うのですが…。
暖房を使う部屋なら、もっと開花が早まるのかもしれません。
葉にたまったホコリはこまめにふき取る
胡蝶蘭の葉は、非常にホコリがたまりやすいです。
ホコリは葉の呼吸を妨げてしまうので、こまめに濡れタオルなどで拭き取るようにします。
我が家の胡蝶蘭のツボミ~開花までを時系列でご紹介
ここからは、時系列で胡蝶蘭が開花した様子をお届けします。
ちなみに、この胡蝶蘭をもらったのは前年の6月で、8月ごろまで花を咲かせていました。9月に茎をカットし、約半年後に開花が始まります。
7つのツボミが徐々にふくらみだす(3/11)
徐々に春めいてきたころ、茎の1本から出た花茎に、7つのツボミが付き徐々に膨らんできました。
最も大きな第1花のツボミが直径1㎝くらいです。
白い花を咲かせるとは思えない緑色のツヤツヤしたツボミです。
第1花・第2花のツボミが開花寸前に(4/2)
約20日後、どんどん大きくなってきた第1花と第2花のツボミは開花寸前です。
後ろにちょこっと写っていますが、同じ株の他の茎からも花茎が出てきました。
胡蝶蘭のツボミが、おたふく金魚に見えてきました(笑)
3花咲き揃う(4/8)
1週間も経たず、あっという間に3花が咲き揃いました。
4花咲き揃う(4/17)
第3花が咲いたあと、少し開花のペースが遅くなりました。10日後、やっと第4花が開花!
5花咲き揃う(4/20)
第4花の開花から3日後、第5花が開花しました。
後ろ向きに咲いているので、裏から撮影しています。出荷される胡蝶蘭の花の向きがキレイに揃っているのは、スポンジを挟んで調整しているからなのだそう。
ついに全ての花が咲く!(5月)
5月に入り、7つ付いていたつぼみが全て開花しました。
他の茎の花も続々と咲き出します。う…美しい!
別の鉢の白花胡蝶蘭も咲き揃いました。
まとめ
何となく、栽培が難しそう…というイメージのあるコチョウランですが、適当管理でも意外と育ってくれるものです。
水やりの頻度も少なくていいので(むしろ多すぎたらダメです!)、忙しい方でも無理なく育てられますよ!
美しい花が咲いた時の感動はひとしおなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。